旅 常 人 -RYO JYO TO-

旅を振り返りながら、これから旅する方にアドバイスします

ルーマニア ブラショフ

東欧ルーマニアトランシルバニア地方にある「ブラショフ」は、13世紀に築かれた歴史ある町。ドラキュラ城として知られるブラン城も近くです。

ブラン城は「ドラキュラ城」のモデルとして有名です。アイルランドの作家ブラム・ストーカーが発表した小説『ドラキュラ』に出てくる城のモデルなのです。

実際に吸血鬼ドラキュラとなったモデルもいます。ルーマニア南部にあるワラキア公国を治めていたブラド・ツェペシュ(ヴラド3世)という方です。ヴラド3世の父親は、ドラゴン騎士団に加盟していたことから、周囲から「竜公(ドラクル)」と呼ばれていました。ヴラド3世は、竜公の子という意味の「Dracula(英語でドラキュラと読む)」と呼ばれましたが、いつしか竜から悪魔へとイメージが移り変わっていったのです。

城の中には王の執務室や地下牢、拷問器具の展示があり、ドラキュラ伝説を想起させるものばかりです。ブラン城への行き方は、ルーマニア中部の都市ブラショフからバスで1時間ほどです。
黒の教会は町の中心に建つ、高さ65mの後期ゴシック教会です。名前の由来は、17世紀末にハプスブルク家オスマン帝国との間で起きた大トルコ戦争の際に、火事でこの教会も焼けてしまい外の壁が黒焦げになったことから「黒の教会」と呼ばれるようになりました。教会の内部には、トルコやアナトリア産の絨毯、タペストリー、そして1839年に製作された、4000本ものパイプと4つの鍵盤を備えた、ルーマニア最大級のパイプオルガンが飾られています。

国立ブラショフ・フィルハーモニー交響楽団1878年に設立され、ルーマニア屈指の高い演奏水準を誇るオーケストラとして、国内外における公演の他、国際フェスティバルやコンクールの開催など、同国の音楽文化の中枢を担う重要な交響楽団の一つです。